隅っこ

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ベッドに寝転んで小説を読んでいると、目が疲れてピントがずれてしまった。 私は本から目を離し、上瞼や目頭の辺りを強く揉む。 数回マバタキをして、再び本を読むために視線を戻そうとしたその時。 フッと何かが視界に入った。 本… …天井… …再び本 この視界の流れのどこかに、違和感があった。 何だろう? 私は天井一体を見渡す。 「あ」 左隅の、天井と壁がぶつかるちょうど角の部分の壁紙が小さくペロリとめくれているのに気がついた。 ベッドから身を起こし、近くに寄って見てみる。 天井と同じ高さなのだから、モチロン私の身長では手を伸ばしても届かない。 ダイレクトメールなどにある、ここからおはがしくださいというシールハガキのような感じで、1cm程めくれているのが確認できた。
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