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「その時は、って、その後何か起こったんですか?」
まぁ話は最後まで聞けよ、と斉藤さんはニヤニヤと勿体ぶってみせる。
私はすっかり斉藤さんのペースに呑まれてる自分にほんの少し苛立ちを覚え、ちょっとトイレ行ってきます、と席をたった。
トイレはそこそこキレイではあったが、安っぽい芳香剤とごまかしきれていない便所の匂い、そしてあらゆる種類の安酒の香りが入り混じっていて、あまり長居したくはない空間だった。
用を足しながら考える。
“自分の携帯に電話を掛けると死ぬ事がある”
本当にそんな事が有り得るのか?
俺の友達が…というフレーズについ興味をそそられてしまったが、常識で考えれば有り得ない事だ。
そう、ナンセンスだ。
もしこれが本当の話なら、せめて信憑性の高い話なら、もっとメジャーになっているはずじゃないか?
勿論、最近になってそういった現象が現れ始めたといわれてしまえば、それまでだが…。
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