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『私はね…いわゆる今で言う社内いじめのターゲットなんですよ…』
『えっ…』
男の名前は 伊東 安文 ノンバンク系の会社の仕事らしかった。
ノルマが激しく営業に行っても結果が出なければ会社に戻れない状況らしかった。妻とは今年離婚して、今は一人暮らしらしい。
『貴方は…どんなお仕事なんですか…?』
安文の質問にチェリーは焦った。
『あたしは…製造業関係です。。』
嘘をついた…
『そうですか…いやぁでもお綺麗だ!会社員にはもったいないですね!』
安文は疲れた顔で優しく笑った。
安文と別れ、家路につく時チェリーは考えていた。
負け組かぁ…なさけない…
翌日もチェリーはマックの前を通る度に窓を気にした、安文がいると必ず顔を出した…
何だか…疲れた顔の安文が気になってしかたなかった…
安文とは頻繁に会って 必ずたわいない会話を一時間程して帰った。
ある日安文に言われた。
『つかぬ事を聞きますが、クリスマスとかって仕事されてるんですか…?』
やっぱり来た!…ちょっと隙を作ると 男っていつもそう…。
自分のレベル見て誘えっつーの!
『あたしは、彼氏と過ごします!』
チェリーは嘘をついた…
『そうですか!貴方程の綺麗な人なら、当たり前ですよね!…うん、うんそりゃそうだ…。』
何だか哀れみすら感じ、チェリーは席を立った。
『じゃあ…あたし帰ります!』
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