志満子の恋

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『この度近代百貨店で、お宅様のビライザシリーズの陶器を置かせて頂きたいのですが。』 ビライザシリーズとは可愛い猫ビライザのデザインのカップやお皿等、志満子の会社が独占の販売権をもったキャラだった。 『そうですか!是非お願いします。』 志満子は声が震えた。 『麻里ちゃん!ビライザシリーズの在庫確認して!あと…本店にTELして新作のデーターをメールでもらって!』 事務の娘に伝えると志満子は、近代百貨店に向かった。 やった!これでボーナスあげられる! 打ち合わせを終え、家に着くと上着を脱ぐとソファーに横になった。 『忙しくなるぞぉ~!』 翌日 志満子の会社に問い合わせが殺到した。 理由は近代百貨店のHPにビライザシリーズを出品予定の内容を更新したのだ! 『はい!その件は、まだ未定ですので!』 従業員達は朝からTELに追われた。 『社長ビライザシリーズの在庫確認出来ました!』 『本当!どう?』 『あ…在庫が…ありません!』 『えっ…ちょっと麻里ちゃん!どういう事?』 『これ見て下さ~い!』 麻里が見せたのは志満子の会社の下請の倉庫に泥棒が入ったとの内容が明記されていた!
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