満月の夜白桜の下で

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【ナレーター】 同じ事が続く、くだらない日々。主人公、桜庭蜜華はそんな毎日に飽き飽きしていた。溜め息をつく少女の耳に隣りのグループの話し声が届く。 【クラスメイトA】 ねぇ!白桜伝説って知ってる!? 【クラスメイトB】 白桜って裏庭の枯れた桜だろ?花咲いてるとこ見た事ねーし…。 【クラスメイトC】 あ!俺知ってるぜ!あの『満月の夜(ヨ)白桜の下で時を越える』ってヤツだろ!? 【クラスメイトB】 へぇ…そんな伝説あったんだ。 【クラスメイトA】 何か面白そうだよねー。 【クラスメイトB】 でも、非現実的だよな。 【クラスメイトA】 もぅ、ノリ悪いなぁ。あ、満月っていつだっけ? 【クラスメイトB】 今日だよ。 【クラスメイトC】 え!今日なの!? 【クラスメイトB】 うるさい…。 【クラスメイトC】 う…ごめん。 【桜庭蜜華】 白桜伝説…か。 【ナレーター】 人間というものは好奇心に弱い生き物である。 【桜庭蜜華】 行ってみようかな。 【ナレーター】 少女は小さく欠伸をして机に顔を伏せた。
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