9人が本棚に入れています
本棚に追加
/31ページ
私は昔こんな会話を聞いたことがあります。
A.「宇宙の外はなにがあるんだろう」
B.「分からないけど、『無の空間』じゃない」
A.「『無の空間』?」
B.「分からないけどね」
それから何年も『無の空間』の事を考えていた。
始めにそもそも『無』とは何か辞書で調べてみた。そしたら、『ない』と書いてあった。
そうしているうちに自分のなかに次第に『無の空間』のイメージが沸いてきた。それは、全く何もない音も風も光もないただの真っ暗な空間となった。
人は例えば「何もない砂漠」とか「海以外何もない」等と言うけれど、それは矛盾していると思う。屁理屈になるかもしれないが、「何もない砂漠」を例にとってみると、『何もない』が指してるのは『砂漠』で砂漠にはサボテン、虫、鳥、蛇、など何種類もの生き物や植物が存在している。だからそこに『何もない』をくっつけるのは出来ないと思う。
「海以外何もない」も同じだ。
そして私が、考えてた『無の空間』は実はそれも矛盾している事になる。
『無』が指してるのは『空間』で、その空間は無なのだから何も無いと言うことになる。つまり存在しないと言うことになる。
私が呼ぶ『無の空間』はそこにある1つの空間を指す。
最初のコメントを投稿しよう!