…其ノー…

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そう呟いて彼女はナイフを彼の心臓に突き立てた。 ---------------------- 今回、彼女は結構愉しんだようだ。連続殺人犯の死体の傍で小さく笑っている。 ---------------------- 「ご苦労様~♪」 と言って鏡を置く。あの男だ。 「じゃあ、また近いうちに。よろしくね~♪バイバイ♪」 「ちょっ、と…お前…!」 言い返す間もなく鏡に放り込まれた。 気が付くと、例の路地の行き止まりに倒れていた。時間は解らないが、余り経っていないだろう。夜はまだ明けていない。フン、と鼻で軽くあしらって立ち上がり帰路についた。 ……………………………そこそこ収穫のある一日だった。そんな事を考えながら歩いていると、家に着いた。寂れた2階建てのアパートの一階の一番東側が私の家だ。部屋にはベッド、鏡、衣装箪笥、テレビ、パソコンが置いてある。衣装箪笥には実家から出てくるる時に金と一緒に「拾った」刀が立て掛けてある。刃渡り1メートル弱で刀身が反っている。
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