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最近の殺人事件から昔の未解決殺人事件まで、ありとあらゆる殺人の話をした。
僕は言った。
「僕、殺人がどんなものか知りたい」
少年は“便宜上”聞いてきた。
「どういうこと?」
「最近、誰かを殺したいと思った」
「そう。ならさ…僕でどう?」
「え、いいの?」
「いいよ。僕も最近さ、誰かに殺されたいと思ったから」
「じゃあ失礼して…」
僕は懐からナイフを取り、一直線に空気を貫いた。
返り血が醜い。
しかし今までにない感覚。
綺麗な血だった。
「へぇ、殺されるってこんな感じか…」
少年はそう呟き、眠るように…
少年の目はキレイだった。
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