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「おい!!それ、そう言うんじゃないんだよ!!」
「えぇ?」
姉貴は俺が渋々やった──と言うか強奪された──ボトルシップの口を開けると、台所の蛇口に瓶の口をあて、じゃぶじゃぶと水を入れた。精巧な船の模型が水圧に悲鳴を上げるのが聞こえる様だ。
微妙に白濁した水道水にかすんで主役であるはずの船の模型はしょぼくれて見えた。
「何やってんだよぅ」
「情けない声出さない!!ほら、これが本来の姿って気がしない?」
しないよ、全然......。
俺は何も言えず、憮然と居間の床に寝転んだ。姉貴はいつもこんな調子。
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