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「そこは冷えますよ、亮様。」
「亮様って呼ぶな。」
玄関の階段に腰掛ける、亮。
洋子は、亮の隣に座る。
「空に何かありましたか?」
「……」
亮、自分の話を聞かない洋子を睨む。
洋子、素知らぬ顔。
「雪が降らないか、見ていたんだ。」
「雪…ですか。」
亮と共に、洋子、空を見る。
空は曇り模様。
「なぜ…ですか?亮様、寒いのは嫌いだと仰っていらっしゃったのに。」
洋子の言葉に、亮は顔を赤くした。
「おふくろが、」
「奥様が…。」
「今年は、雪が見たいって言ったから。」
雪が降ればいいと思ったんだよ。
亮の言葉に、洋子は泣きそうになった。
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