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「たく、おめぇはとことん阿呆だな」
「あ゛あ゛? 何だ。誰が阿呆だって?」
「はぁ。おめぇ最後には追い詰められてヤバかっただろうが。俺が助けてやらなきゃあどうなってたか」
「ぁあ゛? だーれーが、助けてくれなんて言った? 阿呆言うんじゃねぇ」
「たくっ…。素直にお礼が言えねぇのかおめぇはよ」
「っ…うるせーよ。誰がお前なんかに礼なんか言うかよ!」
「はいはい。ホント、素直じゃねぇんだから」
「っ……」
どうしてだろう?
何時も何時も何時も、俺は青に対して、素直になることが出来なくて。言いたいこととは違うことばかり口から出て来てしまうから、言った後には何時も悔やんでばかり。
今日だって、下校途中に他校生4、5人から喧嘩売られて、俺も『売られた喧嘩は買うのが礼儀』主義者だから、ついつい買っちまって。流石に1人対多数はキツくて、だんだん追い詰められて来て。
やべぇ…ヤられっかも……。
なんて内心諦めかけてた時に、青が助けに来てくれて。
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