01:いつもの道で

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  その日、俺は限りなく急いでいた。   何故って、それはテンプレートとも言えるべくお約束……。     そうだね、遅刻と戦っている訳だね!   家を出る頃に残されていた時間は、10分有るか無いかだった。   あと10分遅れていれば、開き直っていただろう。   この時間が1秒でも狂っていれば、俺の日常は変わらなかっただろう。     たぶん。     そんな奇跡とも形容出来そうな偶然が、始まりのきっかけとなった。     本当はずっと昔から始まっていたのかも知れないけれど。  
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