02:桜なのか櫻なのか

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  「興味無いから、落ち着いて下さいお願いします」 「それもそれで何だか来るものがあるんだけど」 睨む櫻を余所に、冷静に今の状況を再分析することにする。       うむ。分からない。       「で、だ」   俺は三度目の咳を付くと、もう一度櫻に視線を置く。   「なにゆえ、貴女はさも当然の如く我が家に上がり込んでいるのでしょうか?」   先程よりも分かり易く言葉を付け加え問うた。   櫻は、またしばし考え込むと閃いたように、口を開く。   「なんとなーく?」   「把握、今すぐ出てってくれ」   「わわ!! 利用するだけ利用してそれはあんまりだと思いまーす」             ボソッと「めんどくさい女だな」と呟くと、櫻はニヤーっと勝ち誇ったような表情をするもんだから、俺は何故だか敗北感を覚えてしまった。   凄く、屈辱です。
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