0人が本棚に入れています
本棚に追加
/19ページ
実業高校 水産実業高校(水高)
四月
新入生が通る校門。
そこに一人、自転車にまたがり立ち止まる男がいる。
山上信吾。
身長はそんなに高くなく、162ぐらい。
髪は短く、逆立っている。
「ついに来たなー。」
古い校舎を眺めた後また、自転車を漕ぎ始めた。
これが伝説へと繋がった瞬間だった。
―最初の授業も終り、グランドに向かう。
「ふぁ~。授業退屈だな。そっちはどうだった?裕一。」
―栗山裕一(くりやまゆういち)一
身長は、信吾より高い。
体は、細身。
髪はボサついている。
こいつは、中学校では二年の後半からエースピッチャーだ。
「あぁ。同じ感じ。」
二人とも、高校には野球をやりにきたようなものなので、授業に興味は無いようだ。
二人の目がグランドに向かう。
―決意―
目には決意がみなぎっていた。
―変わってやる。―
あの弱い自分から。
二人はそう誓った。
最初のコメントを投稿しよう!