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直貴の投げた150キロの速球はシャークスの四番・西原将志の右肩を強打し、西原はその場に倒れこんだ。西原は、190cm100kgの巨漢である。
しばらくして、西原は担架で運ばれた。しかし直貴はそれを何食わぬ顔で見つめ、ポケットに手を突っ込んで立ち尽くしていた。
「あんなウスノロが優勝チームの四番?笑わせるぜ。バチが当たったんだよ。」
そうつぶやいた。聞こえないように言ったつもりだった。ところがネクストバッターサークルで素振りをしていたシャークスの⑤番・田中恭広にはしっかり聞こえていた。
「平沢てめぇ、人にボールぶつけといてその態度はなんだ!」
「チッ。聞こえてたか。しかし事実は事実だ。まぁ田中、俺にとって貴様はそのウスノロ以下、クズなんだよ!クズは黙って…」
直貴が言い終わる前に田中は平沢に殴りかかった。そのまま両チーム入り乱れる乱闘になった。結局直貴と田中が退場になり、試合はブルドッグスの抑え・中沢洋が代打者を三振に打ち取り終了した。
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