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それから、3ヶ月の月日が経過した。マユミは相変わらずアッくんに会っていた。
しかし、最近アッくんはあまりマユミに会ってくれない。
ある日、久しぶりにマユミはアッくんと会った。それも、珍しくアッくんからの誘い。マユミはいそいそと髪を巻き、お気に入りの服を着て楽しそうに出かけた。
アッくんが迎えに来て、マユミは車に乗り込む。久しぶりに会えてとても嬉しそうなマユミ。しかし、アッくんは深刻な顔をして黙りこんでいる。
アッくんが、そんな様子なのでマユミも不安げにうつむいてしまった。
沈黙が続くまま、アッくんは車を走らせる。車は静かな自然公園の駐車場で止まった。
ここは、とても広い駐車場で、しかも木陰なので涼しい。そして、自然公園なんて場所に車が集まるはずもなく、車は他に止まっていない。
アッくん「あの…さぁ…やっぱりさ、俺にはアイカがいるしさ…会うの、やめん?」
マユミ「え?」
アッくん「マユミもさぁ… マユミだけの男見つけろよ。」
マユミは黙ったままアッくんの目をじっとみつめた。
アッくん「俺も今まで会ってて言うことじゃねぇけど、やっぱ罪悪感あるし…」
マユミ「………。」
アッくん「俺今でもマユミの事好きだけど、2人を幸せにはできんし…マユミはマユミだけの男見付けろよ。」
マユミはアッくんの目を見つめたまま瞳に涙を貯めていた。
マユミ「…しょうがないよね……。」
アッくんは後部座席に置いてあったティッシュの箱をマユミの膝の上に乗せた。
アッくん「…送るから……。」
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