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ミカは歌手を目指している。
ミカは音楽やギターを自分なりに勉強しているようで、よく友人たちに、自分の音楽に対する情熱をキラキラと瞳を輝かせて語っていた。
そんなミカの話を、友人たちは笑顔で聞いていた。
そんなミカだが、友人たちはミカ本人にどうしても言えないことがあった。
彼女が、類希なる音痴だということ。
声量こそ立派だが、ミカの歌声を聞けば誰もが不快な気分になる。
歌声と言うよりは、わめいているだけ。
それが校歌やバラードでも、わめいているだけ。
カラオケで誰もが知っている曲を歌っていても、声だけ聞くと何の曲だかわからない。
そして、ギターの方はというと…。
ギターを終始めちゃくちゃに掻き鳴らしているだけ。
ギターを奏でているのにギターの音には聞こえない。
もしかすると、素人には掻き鳴らしているだけに聞こえても実は物凄いテクニックを駆使しているのかもかもしれないが、どっちにしろ一般受けはしないだろう。
ミカには音楽の才能が無い。
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