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ジョージ「なるほど。ふふ、キミは鋭いな。ロジャー。確かにこれは私が望んだカタチとは異なる。」
ロジャー「アンタの夢。それは『大好きなゲームの世界に入って暮らす』こと。ゲームの世界の主人公、つまりアンタが夢見たのは……」
ジョージ「あぁ。『勇者』になることだよ。それなのに…今、私はそれと相対する存在となっている。」
ミカエル「それはそうでしょう。たとえ生き物がすべて自分の意志で動くとしても誰かが『世界』を回し続けなければならない。…………もとより、叶わぬ夢だったんです。」
ジョージ「わかっていたことだ。夢は叶わぬと。いつも通り考えた。どうすればこの不可能を可能にできるかと。だがこればかりは無理だった。自分以外にこの愛する世界の管理を任せるなど……できはしなかった。」
アラン「ならば……なぜ。なぜ夢とは違うのに、なぜこのような事を!」
ジョージ「簡単だよ。この世界において私でも簡単に手が下せない程の存在。そんな『バグ』が生まれ、新たな神になるのを待っていた。」
神でさえ倒せないバグ。それは外部からの攻撃も同様。ジョージの頭脳を超える存在がいない限りそれは無敵のプロテクトであるから。
ミカエル「それは。ボクの事を言ってるんですか。それとも」
ジョージ「いや。今回は見送りだ。この世界を任せられる程のバグはいるにはいるが今回は新たな世界への使者とする。」
ミカエル「……ッ!!まさか…そんな。ワールドプラネットを?」
ジョージ「そうだ。どうもこちらとの接続を上手にかわしてきたようだが無駄なこと。外の世界で新しく造られたこの空間と同等の広さを持つ新しいワールドプラネット。既にハッキングの手筈は整っている。」
ミカエル「せっかく……ママやパパが死ぬような想いで新しく回線から引き直したのに……!どれだけの年月をかけたか…それを…それを!」
よくわからない。わからないが
イヤな予感が した
ロジャー「その新世界への使者…ってのは。」
オレと彼はこの世界始まって以来最大の歪みだと。天使は言っていた。
ロジャー「誰の事なんだ。」
ミカエル「決まっているでしょう!!」
ミカエルが声を荒げた。
ミカエル「魔王……リオンです。」
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