その手に最後に残るモノは

5/10
前へ
/117ページ
次へ
ロジャー「……そうか。じゃあ、早く」      チャキッ      剣を構えた。        ロジャー「早くオマエを殺して全部終わらせないと――――。」      だって。彼はそんな事絶対に望まない。      わかる。決して口にはしなかったけれど。    彼も神を憎んでいたはずだから。      ロジャー「お……おおおおおおおおおおおおっ!!!」    全開。すべてのチカラを開放。剣に宿るミカエルのよくわからないチカラ。      ジョージ「これほどか…一つのデータにこれほどのチカラが宿るのだな……。いいや。外の世界とてその気になれば1人で世界を滅ぼす事も出来る、か。」     悲しそうな表情で神は身構えた。      アラン「これは…私の出番などないのかもな。」       ミカエル「そう、ここまでです。アナタは彼を簡単には止める事はできない。ボクにも予想外でした。これほどだとは思っていなかった。」      余裕たっぷりのミカエル。      だが、        『残念だ。ミカエルよ。オマエは大きな勘違いをしている。』      そう、神は悲しそうな表情で言い放った。      ドンッ      地面が縮むかの様な錯覚。    それほどに早く、かつて無いほどの力を溜め込んだ剣を抱え、    オレは神に斬り込んだ。                     プツン          ズシャアッ      あれ?      その途中。急にカラダからチカラが抜けそのまま地面に落ちた。        ジョージ「わけないのだよ。この程度のバグが相手なら。いや、実際にはバグを理解するには、か。」     ナニ、言ってルかワかんネェっテ。      ジョージ「ラファエルとの戦いは時間稼ぎだ。このバグに対抗するための、な。無論そちらの竜の子も。」        ミカエル「そんな――バカ……な。一瞬で……こんな一瞬で彼を『デリート』するなんて……。」      アラン「デリート……?なんだ?なんなのだ……なぜロジャーは動かないのだ………!!ミ、ミカエル!!」       ミカエル「………………………彼は『死』にました。二度と動く事は……無いんです………。」        死ンだ…………?ウソ。     ウわ、アランすゲぇ表情。      アッ……ダメダ。    モウナニモカンガエラレナ    ブツッ
/117ページ

最初のコメントを投稿しよう!

719人が本棚に入れています
本棚に追加