その手に最後に残るモノは

9/10
前へ
/117ページ
次へ
ロジャーの胸に押し当てる。    なんでたくさん集めた珠を使わなかったかはわからない。      ただ、これしか方法が無い気がしただけだ。      すっ、と。珠はロジャーの中に入っていった。            ロジャー「リオン殿………………。」      目が、覚めた。      ミカエルも、アランも。   そして神も信じられないといった表情。      そりゃそうだ。死んだ人間は普通生き返らない。      けど、神を倒すまでは死ぬわけにはいかない。      そう、思い出させてくれた人がいた。      ロジャー「オレは、死なない!!ジョージ・K・トーマス……お前を倒して、この世界を終わらせる!!」    感じてる。    勇者の力。    バチィン    電撃を剣に宿す。      ドォンッ      魔族の力。    地獄の雷を更に宿す。      ミカエル「くっ!はぁぁぁぁぁっ!!」      ミカエルのウィルスとしての力。さっきとは違う。     限界まで注がれてる。      神は―――――      ジョージ「バカな――わからん。わからんわからん!なぜだ?自分は助かるというのに――何故そんなに簡単に自分の命を手放せるんだ……!!」      いい感じにパニクってる。    なんのこといってんのかわからない。      『気にすんな。意外とあっけないなぁ。あのジジイ。パニクり過ぎだぜ。ほら、やっちまおうぜ!』      どこからか声が聞こえた。    しかし姿は無い。      ざくっ              事の終わりはあっけなく。    神の心臓をオレの剣が貫いた。        ジョージ「あっ………わか…らない……。なんでだ……リ…オンよ……。」      リオン?なんでその名が―――                あ。        なんで気付かなかった?   さっきまでオレが倒れていた場所。    倒れている見覚えのある人物。
/117ページ

最初のコメントを投稿しよう!

719人が本棚に入れています
本棚に追加