プロローグ

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「まぁステキな名前! 勇ましくて賢そうで…。 でもね私も考えていたのです。 リュイというのはどうかしら?」     「リュイか…。 どうもパッとしない名だな。 しかしお前が気に入ってるなら その名前にしよう!」     パパスもまた、 マーサの漆黒の様に潤んだ瞳に 見つめられると、 いつも受け入れるしか 無かったのだ。   そのマーサの面影を継いだ 我が子を高々と抱き上げると     「リュイ! 今日からお前はリュイだ!」     幸せの絶頂だった。   ニコニコと天使の様な笑みを 浮かべている我が子リュイ。   その天使の笑みが急に、 泣きそうに 真っ赤に変わった時だった..     「まぁあなたったら…。 うっ…。ごほんごほん……。」     「おい!大丈夫か!?」     その時、 母マーサの異変を察した様に リュイが大声で泣き始めた..     「オギャーオギャーオギャー…」
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