旅立ちの朝

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「まだ何にも見えないね…。」     リュイの顔が少し曇った。     「そうだなぁ…。 でも今のうちに皆とたくさん 話しておいた方がいいぞ…。」     ジョイは今度は少し優しく、 呟く様に言った。     「うん…。」     リュイもまた小さく頷いた。     「船長さんの所行ってくる!」     そう思いついた様に言うと、 ジョイに手を振りながら 階段を駆け降りて行った。   降りた所に船員のアネスが ブラシで床を磨いていた。    「おはようアネスさん! 船長さんは 今何処にいるかなぁ?」     アネスは白い歯を見せて ニコッと笑い     「どうした坊や? 船長に用なら そこの船室にいるぜ。」     「わかった!ありがとうっ!!」     リュイもまたアネスに笑顔で応え 船室に向かって走り出した。
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