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正直、一番、苦手なタイプである。
世間一般から見れば、普通の20歳の女の子。
ユウ自身、悪くもなければ別に直す必要もない容姿である。
単に、俺が苦手で嫌いなタイプなだけで…。
ミキは、そんな俺の事を知ってたからこそ笑い、多分俺のリアクションが予想していた通りだったのだろう。
「どう。妹のユウだよ。宜しくね!」
と、ミキが戸惑って居る俺に話しかけた。
「あっ、俺は、シュン」
「宜しくね!」
「ほーい!こちらこそ」
と、軽いノリで答えが帰って来た。
それからは、ユウのペースで時間が流れ、食事をし、買物に付き合い、気が付けば高級マンションの駐車場に戻って来ていた。
正直、二人は楽しそうで、次から次へと話しが流れ、展開していき、終始笑いがたえなかった。
ミキもユウも、楽しかったみたいだし、良かったと思いながらも、俺は疲れていた。
ユウは、車から降りると、
「今日は、ご馳走さまでした。すごく楽しかったです。また、誘って下さい。」
「有難うございました。」
「帰り、気を付けて下さいね。」
と、丁寧な言葉であいさつをした。
そして、金髪の長い髪の毛の裾を束ねながら、きちんとお辞儀をしたのである。
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