依頼1-a

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「──なるほど、槇村幸助…ですか。」 ふむ、と顎に手をやりながら流希が意味ありげに呟いた。 「知ってる? ルキ」 「えぇ、過去に新聞やニュースでも取り上げられていましたし、義兄の口からもそんな名前が何度か。」 槇村幸助…俳優から起業家へと転身し、現在では日本国内にいくつもの店を持つ男だが、その一方で恐喝紛いの手法や詐欺グループ、暴力団との繋がり等が噂されている。 今回の依頼はその槇村幸助が主犯とみられる詐欺事件で、5年前に父親を亡くした女性からのものだった。 「…で、どうするんだよ。今すぐブチのめしに行くのか? ソイツ。」 「今すぐはちょっと…、時間も時間ですし」 「だよねー。情報ももっと欲しいし、そうだな…うん、決行は明後日の夕方にしようか。」 どう? と芯が2人の仲間に聞き、その2人どちらもが揃って同意した。 「そんじゃ、決まりってことで。」 ──そして賽は投げられる── →
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