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「ん…」
眩い光を感じ目を覚まし眠たそうに甲板へ出れば朝日の光が女の銀色の髪を反射させた…
女が乗る船は元は海軍の物であろう。1人の物にしてはとてつもなく大きく綺麗だ…
「あれがアークスピア島か。」
女の目の前に広がるのは大きな一つの島…高台に聳え立つ城の周りは分厚い壁で覆われ海軍基地がよく見え街は安全のため栄えているのか遠くまで声が聞こえる。
「…面倒いけどもう食料がなくなりそうだし買っといた方が良いかな?」
女は舵を取り島へと向い始める…
一方海賊団"KING'S"と呼ばれる男たちもまた…島付近で悩んでいた…
黒髪黒瞳の男、クロが刀を手入れしながら忠告するように言い放つ…
「もう食料も飲物もなくなるぞ」
するとアクアブルーの髪を揺らし同色の瞳をパチパチと瞬きさせながらシンが驚いたように言う…
「もうですか!?」
驚くシンを尻目に赤髪赤瞳の男ハルは底をついた火薬瓶を振りながら言った…
「火薬ももうねえよ、どっちにしろあそこは寄んなきゃいけねえだろ。」
ハルの言葉にうなだれるシンの肩を軽く叩き紳士のような笑みを浮かべ栗色の髪を弄り同色の瞳を輝かせるセオが聞いた。
「久しぶりの街だし可愛い女の子たちと遊んできても良いかい?」
セオの言葉に金の髪をかき上げ同じ色の瞳で島を見つめたままレイが言う。
「捕まらない程度にな…」
どうやらこの2組が出会うのはそう先のことではなさそうだ…
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