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「・・・反則だろ、それ」
私の髪の毛を弄りながら言う先輩
反則・・・・・・・?
私はポカンと先輩を見た
先輩はどこか怒っているような表情で私を見る
「・・・桂・・・先輩?」
私はビクビクしながら先輩に言った
やっぱり似合ってないよね
私が先輩の横に居たら
先輩に迷惑がかかる
「・・・我慢できねぇかも」
「・・・・え?」
ニッと笑って私の耳元に近づいた
「亜紀が可愛すぎて」
「っ・・・・・・・」
そう言って先輩は私の首を唇でなぞる
か・・・可愛いって
桂先輩が・・・・・
「も・・からかわないで下さい・・っ」
「からかってないけど」
───チクン
甘い痛みが走る
少しして先輩が首から唇を離して指でなぞった
「隠すなよ?」
「えっ・・・?」
意地悪に笑う先輩
まさか・・・・・・・
私は近くにあった鏡を見る
首には
赤い痕
つまりキスマーク
一気に顔が赤くなった
「悪い虫がつかねーようにな」
「わ・・悪い虫、ですか?」
今は冬だから虫なんか居ないのに・・・
そんな事を思っていると
「そろそろ行くか」
桂先輩に手を引っ張られた
「・・・っ」
まだ手をつなぐ事に慣れなくて
顔を更に赤くしてしまった
でも・・・
桂先輩にほめられて嬉しいな
緩む顔をおさえながら
会場に入った
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