それまでの私

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それでも平然としている私が気に食わないようだったが、私はただ呆れていただけだった。 そんな事をしなければ友達と呼べない彼女らに。 私が3年生の先輩といるようになってからは、そんないじめの第一幕も終わっていた。 先輩と別棟の4階の音楽室の前でお弁当を食べていた。 人の足音が聞こえてくるので、その音がする方向に首をむければ、それは隆二だった。 彼はこちらに向かって歩いてくる。 「よぉ」 声をかけられてしまった。 「やほ…」
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