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「よし!」
恭介は塀に背中を向けて胸の前で手を組み、中腰になる。
「来いスバル!」
恭介の合図と共に僕は助走を付け、恭介に向かって走る。
そして、僕は恭介の手に飛び乗り恭介が僕を持ち上げ、僕は塀に飛び乗る。
「彩!」
続いて僕は彩に塀の上から手を延ばす。
「はい!」
彩は、助走を付け飛び上がり僕の手につかまる。
僕はそのまま彩を塀の上に引き上げる。
僕らはそのまま塀を飛び降りる。
「よっと!」
恭介はその持ち前の強靭な脚力で塀を蹴って飛び越える。
「おしっ!ミッションコンプリート!!」
恭介は軽やかに着地する。
「こらっ!お前等!何をやっている!?」
校舎の方から怒鳴り声と共に人が走ってくる。
「げっ!?風紀委員の巡回、今日は裏門側かよ!?ついてねぇ!!」
「どうすんの!?」
「ばっか!まだ顔は見られてない、逃げるんだよ!!」
恭介と彩が走りだし、僕もそれにつられて走り出す。
「こら!待たんか!!」
風紀委員が後方から怒鳴り声をあげている。
「待てと言われて待つ奴はいない!吠える暇があったら追い掛けろ~♪」
恭介は風紀委員を小ばかにするように言う。
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