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「聞こえているぞ!」
黒鉄先輩が僕と彩を怒鳴り付けた。かなり小さな声でしゃべっていたのに、鬼だけに耳も地獄耳らしい。
「まったく、遅刻ならきちんと書類を提出しに行け!」
「はい!ごもっともです!すいませんでした!!」
恭介はぺこぺこと頭を下げている。
「まあ、今日はもういいだろう。行っていいぞ。」
「はい!ありがとうございます!!」
恭介は言い終わると共に走り去った。
「やれやれ…」
黒鉄先輩は恭介の去って行った方を見て呆れたと言わんばかりの声を漏らす。
「じゃいきましょうか。」
彩は僕を促しながら立ち上がる。
「うん。」
僕もそれに従って立ち上がる。
「姫宮、高階、お前達は成績はいいのにこんな事ばかりやっていては無駄に周りの評価を落とすぞ。それに…伊達の噂を知らぬわけではあるまい?」
カチンときた。
「それがどうしたって言うんですか!?」
僕は、あまりにも頭に来て相手が先輩だということも忘れて食ってかかった。
「ちょっと、スバル!!」
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