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いつもの遥じゃない。
柚子はそう思った。
落ち着きがない。
周りが見えていない。
そして何より、何かを恐れている。
左、あんなに開いてるのに……
柚子は小走りで上がり始めた。
しょうがないな、もう。
「遥、左!」
柚子は叫んだ。
先程悪質なファールを受けた巧を見た。
今、やっと立ち上がり、足を引きずりながらダッシュで上がり始めた。
大丈夫だよ。遥。
私も、巧もちゃんといるから。
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