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柚子の声が聞こえた。
自分の名を呼んでいた。
途端、心臓がどきりとなる。
遥の中で絡まっていた何かがぷつりと切れる。
左…!
しつこい相手の左は、たしかにぽっかり空いていた。
柚子の声は、遥をいつもの遥にいとも簡単に戻した。
全く自分のメンタルの弱さには呆れる。
遥は舌打ちをした。
何をそんなに恐れていたんだろう。
俺達は簡単には負けない。
負けてたまるか。
最高のパスをありがとう、柚子。
次は俺らの番だ。
巧。
いつまでも倒れてんなよ?
遥は、再びしっかりと相手を見据えた。
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