Game2

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柚子の声が聞こえた。 自分の名を呼んでいた。 途端、心臓がどきりとなる。 遥の中で絡まっていた何かがぷつりと切れる。 左…! しつこい相手の左は、たしかにぽっかり空いていた。 柚子の声は、遥をいつもの遥にいとも簡単に戻した。 全く自分のメンタルの弱さには呆れる。 遥は舌打ちをした。 何をそんなに恐れていたんだろう。 俺達は簡単には負けない。 負けてたまるか。 最高のパスをありがとう、柚子。 次は俺らの番だ。 巧。 いつまでも倒れてんなよ? 遥は、再びしっかりと相手を見据えた。
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