Game1

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「ねぇ巧くん、遥くん」 帰り道、母親と手を繋ぎながら、柚子は二人に問い掛ける。 「『こくりつきょうぎじょう』って、しってる?」 遥は不思議そうに首をかしげる。 「ぼく知ってるよ!こうこうせいの、うんとうまい人が行けるんだよね!」 巧は跳びはねながら言った。 「ほんと!?ぼく、そこ行きたい!」 遥が目を輝かせる。 「柚子たちなら行けるかなぁ?」 柚子が立ち止まり、二人を見た。 「行けるよ!」 巧が胸をはる。 「三人で行こうよ!がんばって練習して、絶対行くんだ!」 遥が大声で叫ぶ。 「じゃあ、やくそくね。」 「うん!」 巧と遥は、声を揃えて言った。 薄暗い路地に、手を繋ぎ、スキップしながら帰る三人の影が、大きく大きく伸びていた。
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