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「ならば我と契約する資格があるな。
我が名はオーディン!只今よりあなたを主と認めよう!」
オーディンはそう言うと自分の指に傷をつけサイに血を飲ませた。
「これより私はあなたの家来です。主が私を呼びたい時には魔力を自分の体の中に留めて、<我が呼びしは戦争と死の神オーディン>と唱えて下さい、もしくは私を体に宿すことでいつでも呼び出せます。」
「体に宿す?そっちの方が簡単じゃないか?」
サイがそう言うと。
「ただし私が宿った瞬間にかなり膨大な魔力を消費します。そしてその魔力量が足らなければ……死」
オーディンが重々しく答えてもサイは特に気にする様子もなく
「構わない、それで死ぬならそれまでの奴だったということだ俺に憑いてくれ!」
「流石、我が主だ。その胆力に敬服いたします。<オーディンが七十の呼称知識を求むる代償とし我が力彼の者に捧げし!………血の契り…>」
オーディンが唱え終わるとサイは体から魔力が喰われるのを感じた…
「流石…神と呼ばれるだけはあるな……魔力の消費が尋常じゃない……」
しばらくは苦しんだが、少しすると体が楽になった。
するとサイの頭に声が流れた。
(まさか本当に耐えるとは…我が力…只今より主のものです…)
「フゥ…やっと終わった。」
サイはひと息付いた。
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