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草花がテレビを見ているときだった。
プルルループルルルー♪
電話がなる。
その音に母はビクッとした。
「もしもし?お父さん?」「うん。う、ん。・・・。」 母の声がどんどん震えていく姿をみた草花は、慌てて母に近付いた。
なに泣いてんの!?どうしたの!?
草花は母の表情を見て戸惑った。
電話を切った母は私と姉に言った。
「お父さん。病院で検査してね、、、今日が検査結果の日だったの」母は涙をこらえて話した。両親は、私達に心配をかけないようにと今まで黙っていたのだろう。
「それで、お父さんはな て?」ただならぬ雰囲気で涙が込み上がる草花。
「癌だって、食道癌」
母の目から大粒の涙が流れる。
「ガン!?手術したら治るんだよね?だってお父さんピンピンしてるじゃん!」草花の声が震えた。
「末期の食道癌で、手術は出来ないって。余命三ヶ月だってお父さん。」
余命三ヶ月。
この日、お父さんは入院した。
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