学校

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学校

 バシン という衝撃が僕の頭に走った。 「おい、戸都井(ことい)」  ボーっとする頭を起こし上を見るとおでこが妙に広い男が立っている。 「授業中に寝るとはいい度胸だな。」  周囲からクスクス笑い声が聞こえる。あれは夢?きっと夢だ。どんな夢だったのかもう覚えていないんだから。  ただ、ぶかぶかの制服と教科書の『戸都井奏』という僕の名前はとても違和感があった。  本当に僕は『戸都井奏』なんだろうか…。試しに書いた名前の字は教科書のものと全く異なっていた。
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