君に逢えて。

花束

１月後。

朋美は、自分の家に戻った。

俺と朋美は、仕事に戻った。

お店の前には、子供達が待っていてくれた。

一人のお母さんが、俺の前で頭を下げた。

お母さんの横には、俺が抱きかかえた子供がいる。

お母さん、頭を上げて下さい。子供さんが無事で良かったです。

俺は、子供の頭を撫でながら話し掛けた。

もう一人で道に出て来ないでね。危ないからね。　

　　　　　　　　　　　　　　 あのまま跳ねられていたら、この子は、居なかったでしょう。
ヒロさん、本当にありがとう。

お店の中に入った。

みんなが出迎えてくれている。

店の奥から、朋美が出て来た。花束を持って。

みんな、あなたの帰りを待っていたの。これは、みんなの気持ちです。

これは、私の気持ちです。
ヒロ、お帰り。

みんな、心配掛けたな。また頼むよう。
そして、お母さん達や子供達、ありがとう。
今日は、これで帰ります。
明日からよろしく。

帰ろうとした時。みんなに、朋美が押し出された。

トモちゃん、今日はヒロと過ごしな。

二人、車に乗り店を後にした。