君に逢えて。

結婚

入籍も終り。夫婦となった。

式場も決まり。日取りも決まった。

結婚式の前日。
お店の人達が、式場に何かを運びこんだ。

結婚式が始まった。

披露宴会場前で出迎えた。
友人、親戚 、お店の人達、虎さん、美和。彼の両親、出迎えた。

披露宴の幕が開いた。

盛大な拍手。

来賓の挨拶が終わり、

ケーキ入刀。

俺達二人は、止まった。　

みんなで、作ってくれケーキだった。

お店の人達のメッセージが書いてある。

幼い子供が書いた文字。そのお母さんのメッセージが書いてある。

お世話になった人達が、一所懸命作ってくれケーキだった。

俺達は、自然と涙が溢れていた。ナイフを持ったまま。

みんなが、俺達を取り囲む。

一人一人の顔見ながら、ケーキ入刀をした。

披露宴も終わりに近づいてくる。

両親に花束を渡した。

朋美のメッセージ。
お父さん、お母さん。
今まで育ててくれて、ありがとう。感謝します。いろんな楽しい思い出を作ってくれたね。
辛い事もあった。彼を海の事故で亡くした。
これからは、ヒロといろんな思い出を作って行きます。
本当に、ありがとうございました。
　　俺がメッセージする時。彼の両親の間に、彼が立っていた。

朋美に教えてあげた。

信じてもらえないかもしれないけど。
彼の両親の間に、彼が立っています。
両親に分かるように、ロウソクの火を揺らしてあげて下さい。

お分かりになりましたか。

俺と朋美には、見えています。

彼は、この結婚式が最後のお別れです。
旅立って行きます。

彼と約束しました。
必ず幸せにしまと。

みんなには、日頃からお世話になり。
またお忙しい中を、ご主席いただいありがとうございます。
彼の分まで、生涯朋美を愛し暮らして行きます。
皆さんに、お力をお借りする事もあるかと思いますが、よろしくお願いする。
本日は、ありがとうございました。

ロウソクの火を消して、彼が旅立って行った。　

この日から、俺と朋美の新たな旅立ちが始まる。