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【俺から見たら南由は友達だ。】
それ以上でもそれ以外でもない
だけど、
さっきの南由が言った言葉は
【南由は俺の事を男として見てた】
様に聞こえた。
『あっ………』
南由は突然お思い出した様に声を上げ、
珍しく、
南由『あ、あのね……ボク、先にげた箱で待ってるね』
いつもなら
げた箱まで一緒に居る南由だが、珍しく先に行こうとする。
沁弥『お…どうした?』
既に教室の扉に手を掛けていた南由。
南由『お……っ』
心弥『お?』
南由『……女の子の事情に男は野暮だよ…ッ』
女の子の事情…か
少し震え気味に見える南由の姿を見て
男は入ってはならない質問だと気づいた頃にはもう遅かった。
人には人の事情がある
沁弥『はいよ、すぐ行く』
南由『…うん……ごめんね…』
ピシャ
言い終わる頃にはもう教室の扉を閉めていった。
…ごめんね?
南由が珍しく言う
『ごめんね』一言はなんだか、調子が狂った。
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