放課後の学校

8/9
前へ
/30ページ
次へ
【俺から見たら南由は友達だ。】 それ以上でもそれ以外でもない だけど、 さっきの南由が言った言葉は 【南由は俺の事を男として見てた】 様に聞こえた。   『あっ………』 南由は突然お思い出した様に声を上げ、 珍しく、 南由『あ、あのね……ボク、先にげた箱で待ってるね』 いつもなら げた箱まで一緒に居る南由だが、珍しく先に行こうとする。 沁弥『お…どうした?』 既に教室の扉に手を掛けていた南由。 南由『お……っ』 心弥『お?』 南由『……女の子の事情に男は野暮だよ…ッ』 女の子の事情…か 少し震え気味に見える南由の姿を見て 男は入ってはならない質問だと気づいた頃にはもう遅かった。 人には人の事情がある 沁弥『はいよ、すぐ行く』 南由『…うん……ごめんね…』     ピシャ 言い終わる頃にはもう教室の扉を閉めていった。 …ごめんね? 南由が珍しく言う 『ごめんね』一言はなんだか、調子が狂った。
/30ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加