679人が本棚に入れています
本棚に追加
/165ページ
小さな子供を持つ母親は、
みな同じことを思う。
早く寝返りが出来てほしいな……
次はお座りが出来るといいな……
そして、歩けたらいいな……
お喋りできたらいいな……
オムツが取れたらいいな……
そしてやがて、
少しだけ自分の時間が欲しくなる……
――――――――――
娘の結衣が三年保育で初めて、
バス停デビューした時は、
ある意味カルチャーショックを受けたものだ。
園バスが出た後の、
永遠に続くのではないかと思われるような井戸端会議。
順番にまわってくる『お宅訪問』
更に月1の子供たち込みの持ち寄りパーティ。
玄関に入り切らない程の靴の数…
しかしこの時とばかりに腕にヨリをかけないと、
主婦として評判を落とすことになる。
専業主婦とはいえ、
毎日のことだけにうまく立ち回らないと、
あらぬことを言われたりして
つまらぬ目にあわされる。
夢中で頑張っているうち、
そんなバス停ペースにも慣れ、
凪子にもいつか気心の知れた仲間もできていた……
最初のコメントを投稿しよう!