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牛虎がふと後ろを振り向くと、歩行者が道の端に寄って、遠くの方から徐々にこっちに向かって左右に別れていっているのが分かる。
何やらこっちに向かって誰かが走って来ているようだ。
牛虎
「ん~?何あれ?迷惑な人だな~。道のド真ん中をあんな勢い良く走っちゃって。」
他人事のようにそうつぶやく彼だが、こっちに向かって、茶髪でレンズに$と書かれたメガネをかけた、同じ学校の生徒であろう女が、猛ダッシュで走ってくる。
女
「ぬぅおぉぉぉりゃぁぁぁぁぁ!!!!」
女の突進でもしてくるかのような勢いに、周りの歩行者は道を開ける。
が、走る女の覇気に身動き取れない牛虎。
牛虎
「何何何何何何何何何何よぉ!!」
牛虎は、女に突進され、遠い空の彼方へとふっ飛んで行った。
牛虎
「あぁぁぁぁぁぁぁ…!!!!」
女は、それに構わず走り行く。
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