17人が本棚に入れています
本棚に追加
/21ページ
金髪の男
「なんだ?今のは。」
金髪に葉巻のような和菓子をくわえ、女が物凄い勢いで走り去って行った方を見つめるのは、バーカーダ高校二年の'チャンバー'16才。
桜の並木通りを歩いていた彼は、突如物凄い勢いで走り現れた女に遭遇し、道の端へと避けたのであった。
チャンバー
「若さだねぇ。俺にもあったな…あんな時代…。」
空を見つめ、思い出に浸っていると
銀髪の男
「チャンバー、おはよう。」
後ろから銀髪の男がチャンバーに近づく。
チャンバー
「やぁ、'來霪(クイン)'君。おはよう。気持ちの良い朝だね。」
來霪と呼ばれる銀髪の男は、チャンバーと同じバーカーダ高校に通う三年生である。
來霪
「一応先輩なんだが…。」
チャンバー
「この際、細かい話は抜きにしないか?來霪君。」
そんなやり取りをしながら、二人は桜の並木通りをバーカーダ高校に向かって歩き出す。
最初のコメントを投稿しよう!