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「どうしたの? 明、 最近なんか変よ!」
「そうかなぁ……。
あんまりいつもと変わんないよ?」
微笑みながら明が少女に答えた。
少女の名前は杉乃 勇(すぎの ゆう)同級生であり幼なじみである。
明にとっては、昔から仲が良くなんでも話せる大事な人間だ。
「それよりさ!
僕、レギュラーなれそうなんだよ!」
「スッゴいじゃん!!
あんた、こんな女の子みたいなのに頑張ってるんだ!」
「うるさいなぁ! 自分だって男みたいなくせに!」
「なによ~。怒ってんの?」
明は、勇の質問に答えずに、母親が作ってくれた弁当から卵焼きをとって乱暴に口に突っ込む。
「もうゴメンってば~。
レギュラーになれて良かったねぇ~。いつ試合なの?」
明は話題が変わるとふわっと笑顔になった。
「えっと~。来週の土曜日だったと思う!」
「そうなんだ……。
あっ!あんた、コンクールがあったんじゃなかったっけ!」
「あ~……。 野球の試合に出るよ!
次に重なったら、コンクールだね」
「まぁ、あんたがそう言うなら何も言わないけど……。
でも……おばさん期待してるんじゃないの?」
「だ、か、ら!今回は野球だってば!
次はコンクールの方を優先するって!」
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