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目が覚めるとテーブルの上に置いていたハズのケータイが枕元にあり、新規のメール画面にそう書いてあった。
こんな訳のわからないメールを打った覚えはない。
まぁいい、たまにこんな日があっても面白いだろう。
さほど不思議がる事もせずに電気を消して再び寝ようとした。
暗闇の中で目を閉じ、疲れによって引き寄せられた睡魔に逆らう事なく目を閉じた。
暗闇の中、頭蓋骨の内側で脳みそがグルグルと掻き回されているようだ
しかし気分は悪くない。
意識が遠くなる速度は普段より数倍早く、猛スピードで眠りの中へ入ろうとする。この状態がまた心地良い。
夢と現実の境目に差し掛かった時だった。
ヌメリンチョ
頬に粘液を塗り付けられた感触がして一気に目が覚めた。
驚いて頬に付いた粘液を振り払い急いで電気をつけてみると、一匹のナメクジがヌメりヌメりとベットの上を這っていた。
何故締め切ったワンルームになめくじがいるのか不思議だったが、現実に身を置く限り、それは事実であり受け止めるしかない。
ケータイで時間を見ると目を閉じて5分程しか経っていなかった。
そしてオレは更に不思議な事に気付いた。
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