~第1章~

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カーテンから差し込む日差しに、目覚めを強いられる。   カチッ   何時もより少し早い起床に目覚まし時計を止め、登校の準備に取りかかった。   「懐かしい夢見ちゃった…」   独り言をポツリと零し、洗面所へ。   『今日は早いな!』 「翼(ヨク)、また寝てないでしょ?」   翼と呼ばれた少年は、鞠唖にしか見えない幽霊のような存在。   『だってさ~ゲームやりっぱで…ふぁ~』   欠伸をする翼につられ、鞠唖も欠伸をしそうになるが我慢。   「今日の希望は?」 『ん~、ハムエッグ!』 「はいはい。」   顔もサッパリしたところで、制服に着替える為、自室に向かう。   「さて、今日はお弁当何にしよっかな~?」 『俺、卵焼き食べたい!』 「ちょっ…着替え中は入るなって言ってるでしょ!!」   壁から体を半分覗かせている翼に、手身近な物を手当たり次第に投げつける。 しかし、全て翼を通り抜け壁に激突。   『効かねー事くらい学習しろよな!』 「あんたこそ、学習しなさいよ!!」 『へいへい早くしろ~』 「まったく…」   鞠唖の両親は海外で仕事をしている為、ほぼ1人暮らし状態だったが、気づいたら翼と一緒に住んでいた。 何時から一緒にいるのか鞠唖も覚えていない。
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