第二章:ゲーム開始

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特別ゲーム? ケーコン? なんだそれは? 急いで携帯に目をやると、さっきまでそこにあったはずの見慣れた色形はそこになく、代わりに黒色のシンプルな何かが置かれていた。 これはもはや携帯ではない。 見た目は電子辞書のようだが、あたしが持っているものより一回りか二回り薄いようだ。 恐る恐る閉じられた画面を開く。 真っ黒の画面に『モバスト』の文字が見えた。 画面には上から『News』『Map』『Message』『Status』『Party』『Rule』の文字が並んでいる。 「何これ…」 これがケーコンだろうか? 察するに「携帯コンピュータ」の略だろう。 ネーミングセンスがないな、と思った。 それにしても、状況がイマイチつかめない。 しかし、一つだけ確実な事。 それは底知れない不安があたしを襲っているという事実だった――。
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