第二章:ゲーム開始

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「まず、秘密のプレゼントの説明をしよう…。 モバストは新感覚のオンラインゲームだ。 11時から11時半の30分間でログインしてくれた君達には約束どおりプレゼントをあげるよ。 僕達は約束は必ず守るんだ」 「君達が今いるのはバーチャル空間。 君達には特別に、リアルなゲームを楽しんでもらう。 携帯からの微弱電波を利用して催眠をかけたから、触覚、味覚、痛覚、全ての感覚を現実と同じように感じることができるはずだ。 つまり肉体こそ現実世界にあるが精神はこちらの空間にあるということ……」 チャンネルを切り替えようとするがいくらボタンを押しても画面は変わらなかった。 催眠のおかげでバーチャル空間でのリアルなゲームが出来る……、らしいがこんなことが実際に起こり得るのだろうか? (夢だ!夢だ!) 両手で顔を叩いてみたが期待に反して痛かった。 目の前には拳銃。 「はっ!」 あたしは恐ろしいことに気付いてしまった。 『触覚、味覚、痛覚、全ての感覚を現実と同じように感じることができるはずだ』 彼の言葉を信じるならあたしはとんでもないゲームに参加してしまったんじゃないだろうか――。
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