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②人ぼっちの思い出
色んな事が落ち着いて
生活も順調で
季節も春半ば。
ゴールデンウイークが終わったある日…
妻の実家の亀岡へと向かう。
妻の妹と弟が出向き
沙耶香をまかせる。
『久しぶりやなぁ~!元気してたんか?』
と義母。
いや…
色々ありまして。
こちらに出向くの、自粛してぃました…
とも言えず。
すかさず妻は義母と食事の用意。
俺は②階へ行き
妹・弟と共に沙耶香のお相手。
オモチャやおしゃぶりなどであやしていた時…
沙耶香が
フワリ…
と笑った。
『あ!!さぁ~ちゃん!今笑ったよなぁ☆』
『ほんま!?最悪…ウチ見てへんだ↓↓』
…
妹が母と姉に報告や!
と①階へと駆け下りる。
続いて弟も駆け下りる。
①月②⑧日に生まれてからで言うと
初笑い。
思わず抱き上げる。
沙耶香が笑った。
笑う感情を小さな顔一杯に惜しみなく振る舞った
沙耶香。
②人きりになった②階の部屋で
俺と沙耶香だけが幸せになった。
多分、
この世の誰よりも。
手元にカメラはあったけど…
撮らずにおいた。
これから成長する沙耶香
いつでも
どこでも
可愛く優しい笑顔を見せるやろぅ。
けど、この笑顔は俺だけのもので…
俺の中だけにしまっておきたかった。
沙耶香と②人きりの思い出…
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