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絶望
昨日と同じ市民病院。
夜間診察専用の部屋へいく。
『昨日も来られたんですね…』
と
カルテを見てるのは昨日とは違う女性の医師。
『…ん~…』
と言い沙耶香に近づく。
『下痢と嘔吐は全く止まりませんか?』
「はい…昨日貰った薬も飲ませてるんですけど」
そぅ言うと
『ミルクから採る水分も全て垂れ流しの状態ですから…』
とここで看護婦に何かを指示し
『水分補給の為に点滴をします。』
と言われた。
俺は言われるがままに
はい
はい
しか言えず、沙耶香をベッドの上に寝かす。
医師と看護婦が横に来て点滴の準備をする。
沙耶香は…
やはり苦しそぅにしていた。
ごめんな…さぁ~ちゃん
父さんもママも
さぁ~ちゃんに何もしてやれへんよなぁ…
代わってやりたくても、さぁ~ちゃんが苦しんでるの見てるだけで分かってやれへん。
ごめんよ
さぁ~ちゃん…
左手に点滴の針が射さる。
射さった痛さで泣く沙耶香。
苦しがっている沙耶香は射さった針の痛さで
更に火がついたよぅに泣いた…。
部屋いっぱいに広がる沙耶香の鳴き声。
耳をふさいだ…
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