1072人が本棚に入れています
本棚に追加
/97ページ
車を止め助手席から出る妻を助手席の外で待った。
出てきた妻の手を握り走った。
数メートル走っただけやのに息が切れる。
目の前がぼやけた。
階段の前まで来た時
ふと妻をみた。
薄い笑みを浮かべてる…。
この状況下で。
大丈夫やからヒデくん
沙耶香なら大丈夫!!
と言いたかったんか…
今となっては分からんけど…。
誰よりも沙耶香を信じてたのは妻やった。
今ならそぅ思える…
この状況下で妻は立派な母親やった。
一気に階段を駆け上る。
②階に着いた時
これ以上駆け足で進む事は出来ず、俺と妻は小児科の部屋の前で立ち止まった…。
沙耶香の居る小児科病棟の部屋。
これ以上にない緊張と不安と絶望感が走る
最初のコメントを投稿しよう!