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『着替えとか…さぁ~ちゃんの物とりに帰りたい…』
妻がそぅ言いアパートへ戻る。
いつもなら…
おかえり~!
と出迎える妻と、居間で寝ている沙耶香が居るはずやのに。
『…さぁ~ちゃん、寝かせてあげて』
本当に寝ているよぅな今にも泣き出しそぅな
沙耶香。
静かに泣く妻と母。
泣きながら母が沙耶香を寝かす。
その時
アァ~
と…
聞き覚えのある
小さな可愛い声が足元から聞こえた。
『!さぁ~ちゃん!?』
妻と母が呼ぶ
『さぁ~ちゃん喋った…』
夢とか幻聴とかじゃなく沙耶香が喋った
母が寝かせたと同時に
アァ~
と発した沙耶香。
恐らくこれは
肺に残っていた空気が
寝かせた体制の変化で漏れ出したんやと思う。
原理とすれば
そ~やけど…
③人で暮らしたこのアパートに帰り…
たった④ヶ月と言う短いながらも幸せなここでの生活を振り返り…
『ありがとう…』
そぅ沙耶香は言いたかったんかな~
ありがとう
それを言うなら…
それは、父さんやママ、じぃちゃんばぁちゃん、としくんやで…
さぁ~ちゃん…
ありがとう…
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